ROLLING STONES「BEGGAR'S BANQUET」(1968)
今回紹介するのは、泣く子も黙るイギリス発のロックジャイアント、ROLLING STONESの「BEGGAR'S BANQUET」(ベガーズバンケット) 略してベガバン。
ストーンズというと「野蛮でうるさい」「攻撃的な歌詞で近寄りがたい」といったイメージを持っている方もいるかもしれません。
しかし、彼らほどロックンロールに忠実で「やさしい」バンドはいないかもしれません。
もちろんアゲアゲでえげつない歌詞の曲もありますが、その合間に見せるメロディアスな曲に僕は心を打たれます。
何といってもデビューからおよそ50年も走り続けているバンドですから、多くの名盤を生み出しています。
そんな彼らの中でもキャリア最高と名高いアルバムがこのベガーズバンケットです。
ストーンズの面白さはロックの基本要素であるブルースを独特なリズムで刻み、ミック・ジャガーのシャウトとキース・リチャーズのカミソリギターがそれをリードするというダイナミックさにあります。
このアルバムでも背筋をぞくぞくさせるような「悪魔を憐れむ歌」で幕を開けたかとおもえば、もう一人の重要人物、ブライアン・ジョーンズの味のあるスライドギターで、どこかのどかさを感じさせる「NO EXPECTATIONS」など、バラエティに富んだ内容となっています。
その後も「STREET FIGHTING MAN」でストーンズらしい粗々しさを前面に出したかと思えば、「地の塩」で聴き手を温かくさせる叙情的な曲調でラストを飾ります。
ブライアン・ジョーンズが在籍していた辺りまでのストーンズは古き良きブリティッシュロックの源流を感じさせる、「やさしい」バンドといっていいでしょう。
色褪せないな~。